うっかり死なないようにするだけ。

夫(私)が鬱でアスペルガーでADHD。妻は躁鬱。でも何とかなってるような気がしなくもない日々。

Philips Fidelio NC1

Philipsの Fidelio NC1 を購入したので、音質レビュー。

折角のノイズキャンセリング機能付きなので、ノイズキャンセリング『オン』でのレビューです。

 

 

宇宙戦艦ヤマト / ささきいさお

 解像度の高さとボーカルから中域にかけての表現力が高く、時に丁寧に時に雄々しく、低音に頼らない圧や勢いを感じることができます。高域はマイルドだけど決して迫力を損なわない程度のマイルドさ。解像度と力強さは価格帯を考えると相当にレベルが高い。

 

L.L.L. / MYTH&ROID

 ピアノの旋律が美しい。ドラムスも歯切れが良くリズム感を生み出しているが、低域の迫力不足があり全体的に上擦っている気がします。

 

SAKURAスキップ / fourfolium

 複数ボーカルの声優曲。描き分けが上手そうだなーと思って再生してみましたが、想像通り上手かったです。凄い近距離でボーカルを描き分けているので、ちょっと音量下げるぐらいの気持ちで良いかも。

 

帰還 / 西沢幸奏

 ボーカルの表現力がとても高く、スピーカー・イヤホンを含めた手持ちの再生機器の中でもトップクラス。息遣いが生々しいぐらい。イヤホンのZSTでは静寂と喧噪の描き分けが苦手だと描きましたが、こちらはその真逆で、静寂と喧噪の描き分けが大得意な模様。

 

infection / 鬼束ちひろ

 序盤から中盤まで色付けなく淡々と進行していく感じがとても良い。後半の音圧が高まる部分でも、過剰装飾にならず。

 

Welcom to the black parade / My Chemical Romance

 イントロのピアノが美しい。リズムが変わりパンクロック的な疾走に入ると全パートが賑やかで良い意味で渾然一体となります。

 

Wake Me Up / AVICII

 苦手かなーと思う分野で、EDMの代表的な曲。リズム感が良く案外低域に重みが生まれ、それほど苦手ではないかなという印象。

 

 

総評

高音域 ★

中音域 ★☆

ボーカル帯域 ★☆

低音域 ★★☆

装着感 ★★★

 

モニターライクな音作りで、ボーカルがとても近い。どう見てもポータブルな見た目と実売価格からは、ちょっと想像できない完成度。

低域はしっかり鳴らすけれど主張は控えめで、下支えという言葉がしっくりきます。ATH-WS1100のように低域が主役ですと最初から謳っているような類いのヘッドホンと比べると当然控えめに感じますが、バランスがいいのはNC1のような音作りですね。重さが不足する一方で解像度自体は高く歯切れも良いので、重度の低音スキーじゃ無ければ慣れの範疇かと思います。ベースソロのある曲やJazzも、少し軽いですが鳴らすことは可能です。

特筆すべきはボーカルを含めた中音域で、キレが素晴らしく「元々スカスカの音はスカスカに、密度の濃い音は綿密に描ききる」というタイプ。ピアノの旋律がとにかく美しい一方で、ちょっと音源を選びます。バックのストリングスを距離感で描き分ける能力は凄いの一言。ボーカルは近く息遣いまでハッキリ感じ取れるのにサ行の刺さりは殆ど無い絶妙なバランス。ここが一番凄いところだと思います。

大きなドライバで余裕を持って鳴らすと言うより、標準的な40mmドライバを全力で制動している感じで、余力を持て余す感は全くなく、持てる力の全てを使って丁寧に鳴らしています! という印象。悪くいえば神経質なところあり。

高域に関しては良い意味で標準的。刺さらずキラキラしすぎず、適度にマイルド。

 

装着感

装着感はちょっと軽すぎて驚き。オンイヤーのノイズキャンセリングだから、少しでも遮音性を高めるためにギュッと締めてくるかと思いきや、どちらかというとふんわりと耳に乗せる感覚。そこから徐々にイヤーマフが耳の形にそって圧力が増す感じです。

オンイヤーではメガネ装着状態でメガネの耳掛け部分ごと締め付けてしまい、長時間付けていると食い込んで痛いという問題が度々あるのですけれど、NC1に関してはあまり問題にはならなさそう。少なくとも私は数時間大丈夫でしたが、耳の形や大きさ、メガネフレームでも変わると思われますので、個人差は相当にありそうです。

 

ノイズキャンセリング

最後に、NC1はノイズキャンセリングにしては珍しく、ノイズキャンセリングのオンオフで音質の変化が少ないというレビューが多く見られます。私はNC1以外にノイズキャンセリングのヘッドホンを持っていないので比較はできませんが、実際音質の変化は少ないと感じます。(少し音量が上がります)

但し、ノイズキャンセリングをオンにすると「音は聞こえないんだけど鼓膜が鳴っている」ような変な感覚があり、モニターライクな音作りとこの奇妙な感覚が交わって聞き疲れが発生しています。この辺りは体質に因るのかもしれません。

ノイズキャンセリングの効きも他と比較できないので難しいところですが、抜群に効くというわけではないようです。ただ周波数を下から中域の途中ぐらいまで広く軽減している感じで、「密閉型でも案外こういう音って聞こえるよね」という音まで軽減します。あくまで軽減、ですが。軽めの魔法にかけられた感じは味わえます。軽めの。

 

価格ドットコムやAmazonでは高評価が圧倒的に多いNC1ですが、個人的な評価は正直なところ、微妙なラインだと思います。

音質は価格帯を考えれば十二分に合格点。ノイズキャンセリングの効きも、値段を考えたら十分でしょう。この二つを兼ね備えている時点で他にはないアドバンテージです。その上、装着感もそれほど悪くないし、コンパクトで折りたためて、ハードケース付き。

至れり尽くせりで大きく悪い点というものはないようにも思えるのですが、上述したノイズキャンセリング時の「音は聞こえないんだけど鼓膜が鳴っている」感覚が全てを「うーん?」と思わせてしまいます。

ならノイズキャンセリング機能を切ってしまえ、とも思うのですが、このヘッドホンを買う人ってそもそもノイズキャンセリング機能を使いたいから買うのであって、切ってしまえで解決することではありません。

NC1を耳から外した瞬間に想像以上に周りの音が大きくてビックリすることがあるので、ノイズキャンセリングの効果は十分大きいのですが……。音が減る分音量も小さくできますし。

 

うーん……。

 

ノイズキャンセルの違和感について調べてみると、どうも車酔いしやすい人はノイズキャンセリング酔い? も、しやすいのだとか。三半規管が関係しているのでしょうか。

確かに私は自動車教習所で「自分で運転してここまで酔う人は、はじめて見た」と驚かれる程、車酔いしやすいです。

加齢と共にマシになっていますが、中高生頃は車で100m移動しただけでも酔うほどでした。飛行機以外の全ての乗り物で酔います。乗り物だけでなく3D酔いも激しく、その所為でプレイできないゲームもあります。

体質に合わない、ってことなんでしょうかね。

でも激しく酔う感じはないので、暫く使ってみようと思います。案外、慣れるかもしれません。