発達障害の子供にサッカーを習わせはじめた話。
(医療機関通院歴あり。服薬無し)
アスペルガーの子供は不器用で運動が苦手。
特に球技が苦手という子は多いそうです
うちの息子はというと、少子化で少ない生徒数ながら走ったり跳んだりする分には一切困っていない状況です。学年上位にいます。
マット運動や鉄棒などが苦手ですが、球技は積極的に楽しんでいるのでまあ下手じゃないと思います。
実際にサッカーで遊んでみても、決して下手じゃない。
パスはちゃんとコントロールされてるし、トラップも上手だし、ドリブルも雑だけどまあまあ。
ただ、少しのことですぐ凹んで、仕舞いには人前で泣き出してしまう幼さあり。
とは言っても小学校二年生になると周囲でも習い事が増えてきているので、じゃあそろそろうちもということで、サッカークラブに体験入学してみました。
今の小学生レベルたけぇぇぇっ!
体験入学。
まずはコーンを使ったドリブル練習。
基本のコーンスラローム(コーンの間を縫ってドリブル)をして、
コーチ「はい次、連続シザース!」
……はい?
シザースってあれだよね。ネイマールとかクリスティアーノロナウドが得意なあれだよね。コーンスラロームをシザースでするの? っていうか連続って本気?
ポカーンとしてみていると、小学二年生どころか一年生、そして幼稚園の年長さんまでもが左右両方の足でちゃんとシザースをしています。さすがに子供によってレベルの差はありますが、上手い子は本当に上手いです。
当然うちの子は、シザースって何? 美味しいの? 状態。
その後はキックフェイント(!?)やダブルタッチ(!!?)の練習をしました。
うちの子は、見てると安心するぐらい下手。
うん。普通の小学生はそうだよね。見てるこっちが泣きそう。
周りにいる子が優しいので色々助けられていますが、あまりの違いに今にも泣き出してしまいそうでハラハラします。
というか、ここに発達障害児放り込んで大丈夫か!?
試合形式ではハツラツとプレー。
おおかた基礎?練習が終わると、6対6で試合形式の練習が始まりました。
いきなりそんなところに放り込まれて大丈夫なのか。パニックになったりしないか。
色々心配しましたが、遠慮がちながら持ち前の脚力を活かして笑顔でプレーしていました。
ドリブルになると他の子の十分の一も続けられません。でもそれは仕方ないし、恐らく発達障害の問題じゃなくて単純に経験の差。
味方がボールを持つとパスを受けられる場所を探して、相手にボールが渡るとちゃんとチェックするかゴール前にダッシュで戻る。
状況を見てプレーできています。
発達障害はこういう部分が苦手とも言われていますが、やはりやらせてみないとわからないものです。
随分ボロボロだったけど、クラブに入る?
いくら試合形式でハツラツとプレーしていたとは言え、周りとの差は歴然です。
正直、こんなに今の小学生は上手いのかと、ビックリしました。
聞けばここからJに入ってプレーしている選手もいるそうで……。
コーチにも、入るからにはそこを目指す前提で、と。
うーん。思ったより全力でガチだこれは。
正直練習内容は厳しいし、凄くレベルが高い。
和気藹々とサッカーを楽しむという感じではなく、真剣にやり合って楽しむスタイル。
うちの子には荷が重いか?
そう思って子供に聞いてみると、
「絶対やる」
と。
何かあったらすぐ泣いてしまうぐらい打たれ弱いのに、何故か自信満々。
変なスイッチが入った?
発達障害児=○○と決めつける前に
とりあえず、やってみてから考えるのもありだと思います。
うちは息子が発達障害だということを考慮しながら子育てしていますが、発達障害だからといって普通の子と一緒に何かを楽しむ機会を失う必要はない、と考えています。
変に過保護になる気も無いし、厳しすぎるしつけや行きすぎた放任主義になる気もありません。
それはとても難しいことですが。
例えばうちの息子は、今回書いたサッカークラブ体験入学において、恐らくほとんど言葉を発していません。慣れない場や学校では全然喋らなくなるんです。家ではうるさいのに。
その上、先に書きましたが泣き虫です。それも極度の泣き虫です。
でも、サッカーをやりたいと言います。
他の子に比べて、少なくとも現時点では物凄く下手です。発達障害だからこの先も中々上達しないかも知れません。声も出るようにならなければなりません。
それでも、サッカーをやりたいというならやらせます。
他の子にどうしようもない迷惑を掛けるとか、極端な話暴力を振るうとか、そういうことにならない限り、子供の可能性を信じたいと思います。
発達障害だから球技が苦手なはずだ!などと思い込む必要はないと思います。特に親は。
今後うちの息子がどう上達するのか、それともやっぱりへし折れてしまうのかわかりませんが、とにかく出来る限りはやらせてみようと思っています。
なので多分、いつかこの続きを書きます。