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病気や子育てについて書くつもりが、趣味の話が増えてしまった雑多ブログ。

発達障害と『そこそこ田舎』。暮らしの相性を考えてみた。《ASD,ADHD》

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あー、なんかもう田舎に行っちゃおうかなー。

 

そう考える人は多くいるはず。

実際、私が今住んでいる場所は、そこそこの田舎です。

そこで発達障害アスペルガーADHD)を抱える大人や子供にとって田舎暮らしは合うのか合わないのか、記事にまとめてみました。

 

 

発達障害とそこそこ田舎暮らしの相性を考えてみる

私が住んでいる場所は市町村合併で市に昇格を果たした程度の田舎

商業施設

ちょっとした住宅地ですが歩いて行けるコンビニはなく、歩いて行けるスーパーもないため、完全に車が必需品となります。

しかし車で15分の範囲内には、

と、生活に困るほどのガチ田舎というわけでもなかったりします。

但し個人商店の類いはすでに一掃されていて、特別賑わう場所というものはありません。

30分車を走らせれば、映画館のある大型のイオンモールがあります。

 

病院

徒歩圏内には歯科のみ。車で15分の範囲に広げれば、診療科目を問わず診療所は多数あり、古いけれど総合病院もあります。

 

交通

徒歩34分で《これぞド田舎》という感じの駅が一つ。

バス停も徒歩20分ほど。

こんな条件の土地がそこそこの住宅街(団地)になっているわけですから、完全に車での移動が前提となります。

 

仕事

贅沢を言わなければ、ないことはないです。

今は売り手市場ですし、アルバイト・パートの募集も多く、正社員の募集もそこそこあります。

しかし売り手市場と言えども選べるほどの選択肢はないでしょう。

物価が安い一方で給与もかなり低いため、人一倍稼ごうと思うならば創意工夫が必要です。

 

求めなければ刺激がない環境が、アスペルガーには良い。

田舎ですから、黙って家と職場と近所の買い物だけで生活していく分には、特に大きな刺激もなくゆっくりと時間が過ぎていく生活が送れると思います。人口密度も低いです。

(更に私の場合は在宅での仕事となりますので、生活の中に大きな刺激はほとんどありません。快適です)

発達障害の中でも自閉症アスペルガー障害の場合には《刺激に弱い》ことが多くあります。平穏無事な生き方をするには、こういう田舎暮らしは向いていると思われます。

またこういう土地は《高齢者や団塊の世代》と《子育て世代や若年層》の間にそれほど強い繋がりはありません。引きこもろうと思えば余裕で引きこもれます。田舎暮らし=人付き合いが面倒というのはガチガチの田舎に限った話で、こういうそこそこ田舎にはあまり当てはまりません。

 

ADHDには刺激が少なく物足りないかも?

一方で、ADHDの場合には《刺激を求める》ことが多くあります。

求めないと刺激を得られない生活になるため、ADHDで刺激を求める傾向にある方には少し物足りないかもしれません。都会の刺激が心地良いぜ! 的な感じならば相当退屈な毎日でしょう。

多彩な店舗が連なる商業施設などは皆無で、大きな美術館があるわけもなく、スポーツやメジャーなライブを見に行くには全く向きません。

しかし運動が趣味であれば、山のある公園などがあり、トレッキングなどには適しています。ランナーの姿も多く見かけます。

そして刺激をネットや本、テレビ、映画で受けられるという方であれば、映画館さえそこそこの距離に確保しておけばそれほど困ることはありません。

ネット環境は光回線で万全ですし、田舎と言っても殆どの地域では全国放送(日本テレビテレビ朝日・TBSテレビ・フジテレビジョン)をカバーしています。今年から4K、8Kの放送が始まるBSならば、アンテナさえ立てればどこに住んでも全て受信できますね。

 

光回線はV6プラスにすると一日中快適です。NTTフレッツ光の対象地域であれば大抵どこでもV6プラスにできます。

mohumohux.hateblo.jp

 

発達障害児の子育てには良い環境

まず待機児童の問題は殆どありませんし、病院もそこそこ揃っていて選ぶことは可能です。便利とは言えませんが落ち着いた子育て環境と言えるでしょう。こういう人口減少を問題としている地域では医療費助成を受けられることも多くあります。うちは中学生まで医療費無料です。

 

学校との物理的な距離は問題となる場合があり、例えば私の家から中学校までは徒歩で55分もかかります。自転車が使えればそれなりに解決するとはいえ、天候によっては自転車が使えない場合もありますから、そうなれば送り迎えか悪天候の中を徒歩かの二択を迫られます。

また、一校当たりの人数が少ない場合には、統廃合によって学校が代わってしまうというリスクも少なからずあります。

 

しかしアスペルガー障害であれば低刺激の中で生活させることが可能ですし、ADHDで刺激を求めるお子さんであっても、《ない》という環境が《ある》ために創意工夫をして刺激を作り出そうとします。

うちの子供は運動にそれを見出したのか、突然「ちょっと走ってくる!」と家の周りの道路(ほとんど車は通らない)を走り、「サッカーしてくる!」と言って近所の小さな公園で遊んでいます。

与えられる刺激より作り出す刺激のほうが発育・療育には良いと考えるならば、田舎暮らしは「大いにあり」です。

 

家や土地がめちゃくちゃ安かったりする

ちょっと番外編的な感じになりますが。

家を構えて落ち着いて暮らしたい。もしくは落ち着いて子育てがしたい。

そういう場合には田舎の家や土地の安さが大きな魅力になる場合があります。

実際、私は持ち家に住んでいて、ローンはほとんどありません。何せ土地が100万円を切っていたので、そこに地元工務店へ安くても質の良い家をお願いすれば、100坪の土地に庭付き100平米の一戸建ての総額が、1500万円を下回るようなこともあります。

中古物件であれば1000万円以内でごろごろ転がっているので、リフォームして住む、という選択もありです。DIYが楽しめる方ならば最高だと思います。

私は多動性障害をもつ子供を集合住宅で育てるのは苦しいと感じています。そうでなくても、子供はうるさいものですから、近隣への配慮はとんでもないストレスになります。

持ち家ならばほとんど何でもありなので、伸び伸びと子育てできますよ!

 

まとめ

多少の不便さを享受できるならば、《発達障害とそこそこの田舎暮らし》は相性が良いと思われます。

気をつけたいのは、病院と仕事です。

障害を抱えている以上、病院とは切っても切れない関係性になってしまうため、発達障害に対応した病院の存在は必須となります。

とりあえず数万人の人口があり隣接する市町村がそれなりに発展していれば、今の時代に発達障害を診てくれる医者がいない、ということにはなりづらいと思われますが、油断は禁物です。

仕事は選べるほど豊富ではありません。障害者雇用にも期待しないほうが賢明です。その上で低収入が基本となります。昔ながらの農家さんとかは高級外車に乗っていたり家が屋敷みたいになっていたりと結構儲かっている感じですが、新規参入者が過疎化地域で稼ごうとすると相当頑張らなければなりません。わざわざ田舎にきてそんな苦労をするぐらいなら都市部に住んだほうがずっとマシでしょう。

超有名なイケダハヤトさんのようにネットを通じて収入を得られるのであれば問題ないかもしれませんが、基本的に「お金と、お金で得られる裕福」は田舎にはありません。

一方で、すでにある程度の貯金があって現金一括で家を買える場合や、低収入でもゆっくり暮らせればOK! という感じのスタンスであれば、生活はそれほど苦しくありません。何せ物価が安いですから。